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「里親は、家族の分離予防の担い手へ」~里親ショートステイ全国ネットワーク会議に参加させていただきました~

「里親は、家族の分離予防の担い手へ」~里親ショートステイ全国ネットワーク会議に参加させていただきました~

1.「里親は、家族の分離予防の担い手として」~里親ショートステイ全国ネットワーク会議と今後の展望について~

こんにちは。RAC代表の彩です。

2023年2月10日に、福岡市子ども家庭支援センターである、SOS子どもの村JAPANさん主催の「里親ショートステイ全国ネットワーク会議」(行政・関係機関向け)に参加させていただきましたので内容を含めご報告・ご紹介させていただきます。


(写真は実際の会議の質疑応答でのショット)

その中でも現在、里親ショートステイに力を入れられているということで今回の企画があり、全国の対象者向けの会議は2年目とのことでした。

参加対象者は全国各地の児童相談所や子ども家庭支援センターで、それ以外にも児童養護施設や乳児院を含め約100名もの方が参加しておられました。

内容は福岡市さんを含め、先行事例としてすでに導入されている地域3つの自治体や関係機関の方が話し手となり、事業目的、導入までの流れや実際にどういうフローチャートでやられているのか、事前にトラブルを回避するために行っている点、質疑応答を共有されていました。

最後の質疑応答はとても活発にやり取りがあり、すべての質問に答えきれないほどの数が上がり、各参加者の熱量が伝わる時間でした。

2.里親による「子どもショートステイ」とは

里親による「子どもショートステイ」とは、養育里親に登録しているご家庭の場所などで、一般家庭で生活しているお子さんの育児が大変なとき・誰かの手を借りたいときに、お子さんを預かる制度です。

ご家族の申込みで預かりが行われるので、いわゆる保護されて里親さんの家にいる状態とは異なり、利用料も地域ごとに設定されています。(1度の利用につき、無料~5000円程度の幅があります。)

(福岡市さんの説明の画面)

特に福岡市では、必要な家庭が利用できる制度設計にするために、減免利用や期間の延長などがあり、また実際に使った時の負担も少ないように、園や学校への送迎もあります。

3.福岡市では

この事業が始まった経緯として、困りごとが小さいうちにこの制度を必要としている家庭と出会いたいからということと、もうひとつは短期の預かりをきっかけに里親になれる人たちと繋がるために、という点が強調されていました。


(福岡市さんの説明の画面)



実際の利用数は、2021年では施設でのショートステイも含め、利用延べ日数が5500日を超えています。里親ショートステイの導入以前は、利用者がいても枠に収まらず断っていたケースも多かったが、徐々に受け入れ家庭が増えて断る件数もかなり減ったとお話しされていました。

現在は対象地域の広がりもあり、都市の規模感や地域差なく多様な場所で求められている事業だと考えられます。



SOS子どもの村JAPANの橋本さんは

「里親ショートステイは、いろんな里親さんが関われる制度です。

例えば短期で里親にチャレンジしたい人や、今まで長期で里親をやっていた方が引退を考え始めていたけれど、短期ならできるかもと登録してくださったることもあります。」

ともお話しされており、今までの里親のイメージから更にアップデートされた印象でした。

4.子育てを「孤育て」にしないためにできること

乳幼児の生活の様子、保護者の子育てに関する意識と実態を調べた調査(Benesse、第6回 幼児の生活アンケートhttps://berd.benesse.jp/jisedai/research/detail1.php?id=5803)では、「子育てへの否定的な感情」についての項目で、

  • 子どものことでどうしたらよいかわからなくなること
    2015年は53.9%がはいと回答した事に対して、2022年には66.9%がはいと回答

    家を空ける時、子どもの面倒をみてくれる人・機関の有無に関しては
    2015年は21.3%がいないと回答し、2022年では37.7%もの人がいない

と回答するなど、特にコロナ禍の影響もあいまって、育児で困ったとき・分からなくなったときに、相談できる人や頼る先が身近にないケースも多くなりました。

一方で保育園や公的な機関に頼る声が増えたのもコロナ禍の影響として考えられ、子どもショートステイはその一端を担う制度として活用されてきている様子が見られます。

5. 今後の期待

里親ショートステイ事業は、児童福祉法の改正で導入の障壁が下がったことが後押しし、導入自治体が大きく広がってきています。

今後は、社会的養護(保護されてから里親さんに託される流れ)から、社会的養育という家族支援のチームの中に里親さんがもっと入ってくると想定されます。

子育てを地域やチームでサポートできるメンバーに、里親になって関わったり、

里親さんを応援するプロジェクトやSOS子どもの村JAPANさんを応援して応援することが可能です。

寄付サポーターとしての応援はこちらをご覧ください。

https://www.sosjapan.org/supporterpage/



また実際にこの制度を使ってみたいという方、関わりたいなという方も、子どもショートステイは全国でも導入自治体が増えてきています。事業の名前は若干異なることがありますが、皆さんの地域でもぜひ制度を調べてみてくださいね。

6.SOS子どもの村JAPANさんについて

SOS子どもの村JAPANさんは

①家族と暮らすことのできない 子どもを”家庭”で育てること

②”家族”が離れて暮らす事が無いようにすること

上記の2つを実現するために、「子どもと家族が地域から孤立しないための取り組み」をさまざまな角度から活動を広げています。

国連の子ども権利条約を柱に、「すべての子どもに愛ある家庭を」というミッションで

活動されている団体さんです。

(サイトはこちら)

https://www.sosjapan.org/

お近くの方も遠方の方も、いろんな情報発信やイベントが開催されていますので

是非ご覧ください。

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